・オシャレ暦社会と擬態としてのファッション

学歴社会という言葉があります。
学歴の高さを知的能力の高さとみなし、
とにかく学歴さえ高ければ何かしら知的に優れているのだろう、という判断の下に
学歴が低い者との間に待遇の差をつける社会です。

現在の日本社会はオシャレ暦社会と言えるかもしれません。
とにかくオシャレでさえあれば何かしら感受性が高いのであろう、という判断の下に
ダサい人との間に待遇の差がつきます。

服装がオシャレか否か。
髪型がオシャレか否か。
趣味がオシャレか否か。
考え方がオシャレか否か。

生産性が高ければ(お金をたくさん稼げれば)それを武器にして合格をもぎ取ることも可能でしょうが、
通常はオシャレでなければ減点が続き、ついには足切りにあって不合格。相手にされなくなります。

オタクにとって重要なのは、少なくとももうしばらくの間は、オタクであること自体が減点対象である、ということです。

何故オタクが減点対象になるのか、ということはここでは問題にしません。
強いて言うなら「テレビやファッション誌に踊らされていないから」でしょうか。
莫大な費用を投じて消費者の購買欲と焦燥感を煽る企業の側から見れば、
いくら笛を吹いても踊らない(流行り物を買わない)オタクは打ち滅ぼすべき敵なのでしょう。
オヤジっぽいという言葉も良い意味では使われませんね。男性はただ中年であるというだけで減点対象のようです。

ならば、どうするか。

オタク趣味を捨てる」という選択は、一見効果的なように見えますが、このサイトではお薦めしません。
(最終的には本人の判断次第ですが)
それは、例えるなら、生粋の日本人がアメリカに渡ってネイティヴアメリカンになろうと努力するようなものです。

オタクとオシャレが大好きな人とは言葉も考え方も違います(言い切ったな)。
今まで生きてきた自分を殺すような行為は必ずどこかに無理を生じさせるでしょうし、
相手に迎合する姿勢は容易にあなたの自尊心を奪い、あなたは自分に対する自信や信頼を失ってしまいます。

だから、あなたが大事にしているものは、いつまでも大事にしてほしいと思います。

そのうえで、無用な偏見から自分を守る術も身につけておいたほうが良いでしょう。
つまり、オシャレか否かで判断する目から身を守るための、擬態としてのファッションです。

「オシャレも金儲けもできるオタクなオレ」VS「オシャレしかできないヤツ」の構図まで持って行ければ理想的ですが、
一先ず擬態ができるようになれば、心理的な負荷は劇的に軽減すると思います。




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