・ファッションのマニュアル、オシャレのマニュアル

あなたの携帯の着メロは何ですか?

携帯がはじめて世に出たころ、着信音はただのビープ音だけでした。
それが、携帯が普及するにつれ、電車の中など混雑した場所で誰の携帯が鳴っているのか判別する必要性に迫られ、
生まれたのが着メロ機能です。

当時の着メロは今と比べて非常に貧しいものでした。
音色が一種類しかない上、一度に出せる音も一種類だけ。
なので、アップテンポの曲はともかく、スローな曲は音が間延びした感じがして、とても聞けたものではありませんでした。

ところで、一流のソリスト(バイオリンやチェロを一人だけで弾く人のことです)は基本的に一種類の音色、一つの音しか出していないのに、ちゃんと聴かせる演奏をしますよね。
初期の着メロとソリストの違いは何でしょう?

それはどこまでマニュアルに縛られるか、です。

着メロはメロディーのマニュアル(つまり楽譜ですね)に忠実に音を並べていきます。単純に音符を音に変換しているだけ。だから、つまらない
ソリストにとって楽譜の通りに音が出せるというのは最低条件でしかありません。
そこから、音を呼吸させたり、響かせたり、揺らぎを出したりして、曲をスイングさせていく。
ある意味、楽譜からどこまで離れられるかが勝負になります。

オシャレについても同じことで、ファッションを構成するそれぞれの服装についてのマニュアルはありますが、
オシャレのマニュアルはありません。何故なら、全体を破綻させること無くどこまでマニュアルから離れるか、がおしゃれなのですから。

オシャレに興味がない人が一番困るのが、絶対的な答えが存在しないというこの事実でしょう。(模範解答はコンビニのファッション誌にたくさん載ってますが)
ですから、「これさえ押さえておけばOK」ということがないのがオシャレの難しさであり、楽しさなのです。



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